FREEDOMMUNE 0<ZERO> A NEW ZERO 2012 雑感

FREEDOMMUNE 0<ZERO> A NEW ZERO 2012を見に幕張メッセまで行って来ました。全体的にはPAが貧弱すぎたりいろはすが高かったりクロークが高かったりとヘイヘイと思うところはナキニシモアラズでしたが、まあ無料でこのメンツを見れるという事に比べればまさに瑣末なこと。なんだかんだで非常に楽しいフェスでした。以下見たアクト毎に雑感。21時過ぎから入ったのでそれ以前のアクトは見てないということとちょっと見ただけのアクトも適当に書いてるという事を付け加えておきます。

入ってうるさい音がガーガー鳴ってると思ったらメルツバウが演奏してました。リズムやメロディーを頑なに否定してあくまで音そのものを鳴らすのみのストイックな演奏。音の粒を聞いてるような繊細さと暴力性を併せもつ……と言うかまあ、これぞジャパノイズと言うべき筋肉質な音でした。カッコいい。

ハードな展開と裏腹の非常にフレンドリーな質感で非常に気持ちよく踊れました。ジャンルレスというか縦横無尽な選曲も面白くて、終盤にはこんな飛び道具もかけてて笑ってしまった。

  • 不失者

正直なところ即興それ自体はそんなでもないかなと思わされつつも、抑圧と解放、ロックとアヴァンギャルド・ノイズを行き来するような展開とヘヴィでソリッドな音そのものにヤラれてしまいました。こういうのは見かけとか長くやってることもパフォーマンスの内だなとも思いつつベストアクトの一つ。

  • Simi Lab

やはり彼らはラップそのものにグルーヴがあって「踊れる」音を繰り出しているためかダンス・ミュージックのアクトに囲まれても音に違和感が無かったです。同時にヒップホップそれ自体の面白さも当然に持ち合わせているところが良いですね。正直なところQN脱退はやっぱり大きいなと思わされつつも(これまでのライブではオムスとディープライドの声質が似てて、それに切り込んでいくQNの印象が強かった)それを克服していこうとする姿勢がパフォーマンス面で感じられてたのであとは音源としてその結果をリリースしてほしいところ。

  • DVS1

お手本のような硬くて重い、強靭なハード・テクノ。こういうサウンドはドイツのお家芸かと思ってましたがUSのDJなんですね。音の抜き差しが非常に丁寧でさすがベテランといった趣。

重い四つ打ちに綺羅びやかな90年代シンセというまあ特に斬新というわけではないプログレッシブトランスでしたが彼は飛び道具としてのヒット曲を山ほど持っているわけで……。合唱しながらそこら中で盛り上がってる光景はそう見れるもんじゃないなーと思いました。正直TKの曲は逆シャアのアレしかよく知らない(あとサヴァイヴァルダンスのやつ)んですが大量のハードシンセをあっちこっちで使いまくってビキビキの音を出していく小室哲哉、という図は派手で見て良かったです。

なんだこいつらマジでやべえというのが第一印象。日本=辺境なドロドロ歌謡曲をロクに繋げずにグダグダと流すことの(多分)計算されたマジックによってかなりのバッドトリップに誘い込まれました。たまにビートが入るとShackletonなんかを思い出す、LRチャンネルの狂ったポリリズミックなプレイになっていて半端でない酩酊感。

幻の名盤解放同盟のドロドロサウンドが終わって瀧見憲司が最初に流したのがこれ。

一気に目を覚まされてあとは緩やかにアゲていく作りこまれたミックス。いつも通りと言うか非常に良かったのですが壁を隔てたステージではバッキバキのハードテクノを流していたので音漏れが彼の隙間を活かしたミックスの隙間にガンガン入り込んでいったのが少し辛かったです。

名曲E2-E4完全再現。特に思い入れがあるわけではないのですがこの曲はやはり聞いとかないと……と思って行ったところ30分くらいミニマルな展開のシンセで気持ちよくカラダを揺らせながらもそろそろ辛いかなっと思うところでゲッチング先生の泣きのギターが炸裂。結局最後までどっぷりと浸かれました。アンコールではAshra『Midnight on Mars』を披露したり新曲?を披露したりと十二分に堪能。イイ締めを迎えることができました。



というわけで遅く入ったのと随所で寝てしまったので見れたアクトは少なかったのですが、貧乏性故いつもフェスに行くと払った金を取り戻そうと躍起になってしまう自分にしては割とゆるくアクトをまわれたのでそこだけでも良かったです。タダ最高。
あとTOKYO IDOL FESTIVALの1週間後にドミューンフェスがあるということで、掛け持ちしてるの俺くらいだろwと思ったのですがまったくそんなことはなくむしろ客層被っているのではないか?と思いました。ファッック。