AKB48 チーム4 1st Stage「僕の太陽」公演

ミーハー・サブカル・オタクを横断するタイプの(巷に溢れる普通の)若者なのでAKB48を好きになったのは去年のマジすか学園再放送だった。そこから…まあ紆余曲折あってようやく劇場公演に足を運ぶことが出来た。僕の推しメンであるところの永尾まりやさんが所属するチーム4による「僕の太陽」公演である。彼女らの境遇やこの公演がどういったものなのか、そうした「あれやこれや」はインターネットのそこら中に溢れているのでもし知らない人がいるのであればぜひチェックしてほしい。そうした周辺情報だけで彼女らは十分に魅力的であり、それを享受しているだけで一つの幸せが出来上がるということがわかるから。
ドンキホーテの8階に居を構えるAKB48劇場はライブハウスやダンスフロアといった類のスペースではない。比較するとしたら……そう、大きなカラオケという表現が最もしっくりくる。まあそもそも「劇場」であるというのはそういうことなのだが、つまり、音はグシャグシャの粗末なもので、基本的に観客は狭く薄暗い椅子に座らせられているわけだ。曲に合わせて身体を揺らすという事ははなから想定外である。我々は観劇をするのだ。そしてそこで流される曲自体もその良し悪しに踏み込もうとは思わないが、全体的に80年代を彷彿とさせる(いや、僕は80年代のアイドルというものを知らない。これは又聞きとイメージで語っている。)ような曲調で僕の趣味にピッタリハマるようなものではない。
ところで僕がアイドルを観る理由……というか自分の中で、アイドルを観る時の一番の楽しみは「音楽を聞いてかわいい女の子が踊るのを見ながら自分も踊る」ことである。しかし、まあこういったタイプのステージであり、そもそも僕はAKB関連の楽曲にそこまで入れ込んでいるわけではなく好きなのはメンバー個人個人とその繋がり、とにかくパフォーマンス以外のところでAKB48に惹かれていたためため、この劇場公演に関しては前述したような踊る楽しみを望んでいたというわけでなかった。まあかわいい僕の好きな女の子が踊ってたらそれでいいという程度の期待しかしていなかった。ゆえに楽しむというよりかは噂に名高い劇場公演を見に行ってみよう、(距離が)近いんでしょ?一回で十分だろう、いわゆる観光気分であった。しかし……ここまで前置きをしたが僕の言いたいことは一つである。

「たくさんの女の子が自分の近くでパフォーマンスをしているのを見ると世界の幸福を独り占めしたかのような最高の気分になる」

これだ。これしかない。しかもその女の子はめちゃくちゃかわいくて個性に溢れる「アイドル」なのだ。なんだこれは?普通の劇場というのはパフォーマンスや曲を重要視するのだろうけれどここは違う。パフォーマンスや楽曲、演出など全てが女の子の素晴らしさを称えるために存在する。その光を受けた彼女らは本当に美しい。こうなるともう目が合った合わないで一喜一憂してしまうし、曲も案外良いとも思えるし、とにかく全てが最高の気分になる。もう一度言う。最高の気分になるんだ。公演自体に見るべきところが多いのも忘れてはならない。いわゆる推しの子が頑張っているのを見るだけでなく、ダンスがキレキレな子はやはり応援したくなるしスキルはバラバラな女の子たちだけれど束になって一つの集団として所狭しと動きまわっていくのは爽快である。MCも考えたのか考えていないのか、そういう所にも個性が出てきてどんどん好きになる。すごい。
まあとにかく、面倒な事を置いて、楽曲派やパフォーマンス派、そうした諸々を全てねじ伏せる圧倒的な強さを女の子は持っているというのは確かだ。それを確認出来るのがAKB48の劇場公演だと思った。最高だ。昔から行っていればよかった。そう思いながらこれから(飽きるまで)何度でも行くよ。